初心者のためのボクシンググローブの選び方
ここでは、これからボクシングを始めようとする人に向けて、ボクシンググローブの選び方に関する情報を詳しくお伝えします。ボクシングでは、拳(こぶし)を保護するためにボクシンググローブを装着しなければなりません。ほとんどの場合、ボクシングジムには貸出用のグローブが置いてあるでしょう。借りるにしても、自分専用のものを購入するにしても、自分にふさわしいグローブを選べるように知識を身につけておきましょう。
目次
- ボクシンググローブの種類について
- パンチンググローブとボクシンググローブの違い
- ボクシンググローブのサイズ
- ボクシンググローブを用途で選ぶ
1.ボクシンググローブの種類について
1-1.紐タイプ
ボクシンググローブには、「紐タイプ」と「マジックテープタイプ」があります。紐タイプとは、試合用のグローブと同じ仕様です。つまり、プロが試合で使っているのと同じだと考えてください。このタイプのグローブは、手に装着した後に紐を使って固定します。
ボクシンググローブの形は何となく想像できるでしょうか。あれを装着した後に、自分ひとりで紐を縛ってグローブをしっかりと固定するのは不可能といっても過言ではないでしょう。一人では着脱ができないので、トレーニング仲間やトレーナーに手伝ってもらわなければなりません。
見た目的にはとても格好がよいのですが、このように付けたり外したりというのが困難というデメリットがあるのが紐タイプの特徴です。初心者が最初に選ぶようなグローブではないと思ったほうがよいでしょう。
1-2.マジックテープタイプ
それでは、マジックテープタイプはどうでしょうか。これは、紐タイプとは違い、手に装着してから自分ひとりだけで固定することが可能です。マジックテープで固定していますから、テープを外すだけで簡単にはずせます。
着脱を簡単にできたほうがよい初心者には、こちらのマジックテープタイプのグローブがおすすめです。ただし、デザインのバリエーションが限られているというのは我慢しなければなりません。色の数も少ないので、グローブ選びの楽しさは半減するのがデメリットといえるでしょう。
1-3.「パンチンググローブ」と「ボクシンググローブ」
練習の際に使用するボクシンググローブには、パンチンググローブと普通のボクシンググローブの2種類あります。パンチンググローブは、見た目的にも分かりますが簡易的な作りをしているのが特徴です。いっぽう、ボクシンググローブは、見た目だけでなく質的にも試合で使用するグローブと近いと考えてください。
しっかりと練習をしたいときにはパンチンググローブが適しています。思いっきり打ちたい人には、ボクシンググローブがおすすめです。
2.パンチンググローブとボクシンググローブの違い
2-1.パンチンググローブの特徴
パンチンググローブは普通のグローブよりも作りが簡易的なので、着脱も簡単です。また、価格も安いので費用をかけずにボクシングを始めたい方にはピッタリでしょう。
パンチンググローブの使用が最適な人の特徴には、2パターンあります。まずは、本格的にボクシングを習得してスキルアップを図りたい人です。パンチンググローブは打ち込んだ感じが伝わりやすいので、技術力の向上に役立ちます。それから、小学生程度の子供です。パンチンググローブは重さがあまりないので、子供にも無理なく扱えるでしょう。また、小さな拳をしっかりと守ってくれます。
パンチンググローブはジムにも用意されているはずですが、古くなっていたり、においが染みついていたりするでしょう。ボクシングを始めるのであれば、自分専用のものを用意することをおすすめします。
2-2.ボクシンググローブの特徴
少しでも本格的なグローブを使いたいという人もいるでしょう。その場合は、練習用のボクシンググローブを使用してみてはいかがでしょうか。試合用のグローブとは素材や装着方法の違いはありますが、見た目的にはパンチンググローブよりも試合用に近くなっています。
このボクシンググローブもジムにあるので、購入する必要はありません。試しに、ジムのものを借りて使ってみてもよいでしょう。
2-3.初心者にはパンチンググローブがおすすめ
ボクシングを始めたばかりの人には、パンチンググローブをおすすめします。ジムのトレーナーにも、そのようにアドバイスをされるはずです。しかし、絶対というわけではありません。見た目にこだわることで、モチベーションがアップする人もいるでしょう。そのような場合には、普通のボクシンググローブをいきなり使い始めても構いません。自分の好みで選んでください。
3.ボクシンググローブのサイズ
3-1.ボクシンググローブのサイズは重さで分けられている
ボクシングで使うグローブは、手の大きさでサイズが決まっているわけではありません。グローブの重さでサイズが分けられているのです。その単位には「オンス」が用いられています。1オンスは、約28gと考えてください。
一番軽いサイズで、8オンスです。そこから2オンスごとに16オンスまでそろっています。
3-2.サイズの選び方
もっとも軽い8オンスのグローブは、老若男女を問わず初心者におすすめです。女性や小学生でも、もちろん扱えます。軽いので、グローブに振り回されてしまうようなことはありません。また、レベルが高い人でも、打ち込み感を得たいときには8オンスを選ぶ場合があります。
16オンスのグローブは重さがあるため、男性が中心です。腕力のある人や、思いっきり打ち込んでストレスを発散したい人にもふさわしいでしょう。
プロボクサーの場合は、スーパーライト級の試合までで8オンスを使用しています。ウォルター級以上になると、10オンスのグローブです。
3-3.初心者におすすめなのは8オンス
先ほどもお伝えしたとおり、初心者であれば8オンスで十分です。重いグローブを試しに着けてもらえると分かると思いますが、実際に装着して練習をするとかなりの違いがあります。
あえて重いグローブを着けて体力をつけたいという考えもあるでしょう。もちろん、それでも結構です。しかし、パンチの打ちやすさという面からは、8オンスをおすすめします。逆に、パンチが強くて拳を痛める可能性がある人は、10オンスのほうがよいかもしれません。
4.ボクシンググローブを用途で選ぶ
4-1.サンドバックを叩くとき
通常は、12~16オンスのグローブを使います。基本のフォームを習得中の初心者は、パンチが当たる距離を把握できておらず、正確なフォームも見についていないため、グローブの重さに振り回されがちです。ナックルの感触もつかみにくいので、あまり重いグローブを使うのは適さないでしょう。
4-2.スパークリングをするとき
スパークリングとは、相手と実際に殴り合う練習試合です。スパークリング用としては、12~16オンスが主に用いられています。相手がいるスパークリングの場合には、ケガを防ぐためや安全面からも、厚手で重さのあるグローブを使用するのが基本です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。初心者がボクシンググローブを選ぶ際には、次の点に気をつけましょう。
- 初心者は着脱の簡単なマジックテープタイプを
- 初心者にはパンチンググローブがおすすめ
- ボクシンググローブのサイズは重さで分けられている
- 8オンスのグローブは老若男女を問わず初心者におすすめ
ボクシングをこれから始める人は、8オンスのパンチンググローブをそろえておくとよいでしょう。